新津さんは「水拭き」というものをどうお考えでしょうか
私たちが清潔な床と空間の中で毎日を気持ちよく暮らしていくために必要なものだと思います。水拭きの力を使えば、掃除機では吸いきれない細かい粉塵や乾拭きでは落とせない固まった汚れでもきれいにすることができます。実際に空港を清掃する時やハウスクリーニングでご家庭の掃除をする時でも、水拭きをしないと落ちない汚れはとても多くて、普段から水拭きを活用しています。
なるほど、水拭きは暮らしにとって、とても大切なことだったのですね
ただ、水拭きの“しゃがむ姿勢”と“手でこする”という動きは体に負担がかかります。固まった食べ物の汚れ、厄介な皮脂汚れ、こぼれた液体が乾いた輪染みなどを落とすには、腕や手首の強い力が必要です。さらに、水拭きをする床のスペースが広いとそれだけ腰や膝にかかる負担も増えていきます。水拭きは清潔をもたらす素晴しい手段ですが、一方で掃除をする人の体に負担がかかってしまうことが課題だとずっと感じていました。その想いがきっかけで、世界的に技術力のあるハイアールさんと、水拭きのための新しい掃除機「MIZUKI」を開発するに至りました。
そうした想いが詰まった新しい掃除機「MIZUKI」のこだわりを教えてください
なんといっても水拭き機能です。水拭きの最大の長所は、汚れを水で柔らかく浮かして落とすこと。MIZUKIでは、汚れを落とすための最適な水量と水拭き後の床面の水残量にこだわり試行錯誤を続けました。さらにモップの回転と吸引が加えることによって、汚れを吸いながら床を拭く構造になっています。
濡れた素材を押しつけて拭く構造では、こする力が弱く、蓄積した汚れを引き伸ばすだけで、水拭きの洗浄力を再現するには足りないのです。
じつは水拭きには上からの圧力が必要で、MIZUKIはそのための重量を備えながら、持ち運びができる重さとのバランスも考慮して設計しています。
もちろん、操作のしやすさはとても大切です。自走式パワーヘッド機能で操作の負担を軽減し、上下左右に可動域が広いヘッドで自由自在に動かせます。きれいにしたい場所を、ラクに水拭きできる掃除機になったと思います。
軽ければ軽いほどいいというわけではないのですね
はい、水拭きのための掃除機という新しいジャンルですし、様々な観点から試行錯誤を重ねました。持ち運びできる重さと言いましたが、より負担を少なくするためにヘッドを固定した状態で転がして移動できるようになっています。
ちなみに、このローラー部分はあえて吸引部分と分離させることで、髪の毛などがからみにくい設計になっています。些細なことですが、給水タンクと回収タンクには視認しやすいラインを入れたり、感覚的に使用できる工夫をしています。
少しでも負担が減るのは嬉しいです
掃除機のメンテナンスは面倒な手間ですが、そこもできるだけ軽減できる仕様にしました。まず、手軽にできるメンテナンスとして、セルフクリーニング機能を搭載しています。MIZUKIを使用した後、充電スタンドに戻してボタンを押すだけで、汚れたモップと汚水の流れる内部パーツを洗浄し風乾燥で乾かしてくれます。
また、しっかりメンテナンスする時でも、モップローラーブラシや各パーツの取り外しがしやすいので簡単に分解、洗浄することができます。
最後に、毎日の掃除についてアドバイスをお願いできますか
ライフスタイルや状況に応じて自分に合った掃除スタイルを見つけませんか、ということをお伝えしたいです。毎日完ぺきに掃除をしなくても、きれいな暮らしは実現できます。水拭きも週イチが理想ですが、状況に合わせて行っても大丈夫です。汚れが多いと感じた時に水拭きをする、汚れやすい夏場は少しこまめに水拭きをするなど、自分のペースで掃除をすることが大切だと思います。
あと、掃除の知識を深めてみることもオススメです。たとえば、水拭きはフローリングの板の向きに沿うのが良いということ。その理由は、板の向きを無視すると溝に水分と汚れが溜まりフローリングの劣化が早くなるからです。ちょっと知っているだけで、丁寧に暮らすことができるのです。
あなたが安らぐ掃除スタイルで、気持ちのよい毎日を過ごせることを願っています。
*画像は開発中の製品です。